環境設置型の音楽制作

音楽

現在進行中のとあるプロジェクト(すいません、まだ正式発表前なので名称は言えません)で音楽制作をしております。
今回はいつものようなテレビやYoutubeといった映像メディアではなく、環境設置型です。

いつもと違うところ

今回は一曲完結ではなくエリアを複数に分け音楽を流します。
仮に100mの通路があったとして

  • 0 ~ 30m
  • 30 ~ 70m
  • 70 ~ 100m

の3つに分けたとします。
それぞれで別々の音楽を常時再生するとどうなるでしょうか?
全くテンポもジャンルも音色も違う音楽が流れるとそれぞれが混ざり合って非常に居心地が悪いです。
かといって雰囲気を合わせすぎると音楽を変える意味が薄くなってきます。

解決策として区間ごとにパーテーションを設ける方法と音楽的なアプローチで解決する方法があります。

パーテーションで解決する方法

これは非常にわかりやすいです。
区間の切れ目ごとに吸音効果の高い壁、扉を設けることで実現できます。
一つ問題として、演出意図によっては設置できないことがあげられます。
こうなった場合は別の方法で解決する必要があります。

音楽的なアプローチで解決する方法

音楽的に解決する方法にもいくつか選択肢があります。

  • テンポを合わせる
  • 音色を合わせる
  • 調性を合わせる、もしくは親和性のあるものにする

テンポを合わせる

もっともわかりやすく、作りやすいです。
テンポを合わせることで前後の空間のテンションを維持しつつ音楽を変化させることができます。
注意しなくてはならないのは、使用する機材でしっかりとテンポ同期をしないといけないことです。

音色を合わせる

使用する空間全体で音色を方向性を決めて使用する方法です。
この方法を取る場合は全体の雰囲気を決定づける音色とそれを補う保護色のような音色を組み合わせます。
そしてそれらをカラーパレットとしつつ、各楽曲ごとに付け足しを行なっていきます。
映画音楽でもよく取られる手法で非常に応用が利き、効果も高いです。
この方法と他の方法を組み合わせることで効果をさらに高めることができます。

調性を合わせる、もしくは親和性のあるものにする

専門的な話になりますが近親調と呼ばれる、調性の近い音楽にすることで、どのタイミングで再生されたとしても違和感の薄い印象を作ることができます。
具体的に見てみましょう。
例えばそれぞれのエリアを下記のように調を設定します。

  • 0 ~ 30m → Cメジャースケール
  • 30 ~ 70m → Aマイナースケール
  • 70 ~ 100m → Eメジャースケール

0 ~ 30m → Cメジャースケールに対して30 ~ 70m → Aマイナースケールは平行調です。
30 ~ 70m → Aマイナースケールに対して70 ~ 100m → Eメジャースケールは属調です。

もちろん、一曲の中で1つのスケールだけを扱うことばかりではありませんが、これらの調を中心として音楽をデザインしていくことで調性によるコントロールがしやすくなります。

今回のまとめ

まだ終わっていないプロジェクトのため雰囲気でしかお伝えすることができませんでしたが、何と無くいつもとは違う感じのものを作っていることをお分かりいただけなたのではないでしょうか?
具体的なプロジェクトの完成発表時期は今年の秋を予定しております。
どなたでもご参加いただけるものに仕上がると思いますので、ぜひお楽しみに!